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会  則

前 文

 すべての貧困・抑圧・支配・差別・隷属・地球と人間のエコロジー的危機の根源は、資本主義にある。わたしたちは、この資本と国家を廃絶し、人間と人間の協同、人間と自然のエコロジー、他者である人間を目的とした人間自身の自己回復の倫理的価値が不可分一体となった「ひとりひとりの諸個人の自由な発展が万人の自由な発展の条件となるような協同社会」をめざす。そして太平洋・北東アジアの民衆と平和に生きる「日本列島弧自治共和連邦」構想の実現のために闘う。このためには、大衆自身の自己解放として発展させ闘う新しい時代の自己表現としての「党・解放組織」が必要である。
 これまで多くの生産者民衆が、この必要に目覚めて共産主義者となり、人類解放―ブルジュア社会変革の闘いへの参加の喜び、そして自立・自律の自覚のもとに、意気揚々と希望をもって自らの望む党・組織に参加してきた。本来、「党」とは、こうして参加してきた人々の自立的発展と自己解放性、自己決定性を徹底して伸ばし、それぞれの固有の力能を発揮させ、革命運動全体の発展に資するべきものである。
 にもかかわらず、世界の「前衛党」(世界の共産党諸組織ばかりでなく、日本の共産党から新左翼諸党派まで)の歴史は、20世紀の経験に照らしてみて参加した人々の自由と自立を抑圧し、その自己解放性を抑圧してきた面を色濃く持ち、その否定的側面として痛恨の歴史であった。この古い型の「党」の抑圧性は、構成員の抑圧ばかりでなく、党が生産者大衆とともに発展することを妨げ、終には「共産党一党独裁」にみるように、革命大衆への「指導の名による支配」へ転化し、その上に君臨していく大きな要因となった。
 従来の古い型の「党」の抑圧性は、どこからきたのか。
それは、革命の「理念(原理)」とそのプログラム自体に貫く「国家・党中心主義のパラダイム」の誤謬、それと一対の古い型の民主的中央集権主義の唯一前衛党論(批判、言論の自由の抑圧、党規律による党員個人の抑圧、複数主義の否定・党派闘争主義にもよる他党派・潮流への支配と抑圧、大衆運動の支配と抑圧)にある。
 わたしたちは、この歴史とこれまでの古い型の「民主的中央集権主義の唯一前衛党観」と決別する。わたしたちは、「構成員主権、分権・自治の民主制、協同・直接民主主義、公開性」の組織原則をはっきりさせ、同時に自立した大衆の自律・自治の発展のなかに、国家の消滅・死滅とともにこれらの組織もまた消滅していくことを、初めから自覚した21世紀現代の解放組織をめざして、ここに新組織を発足する。
 以下の会則は、開かれている。またこれは、わたしたちがめざす「党・解放組織」のあり方についての一つの礎石を積極的に示すものである。同時にこの会則は、これらの共有する総括を通じて、志ある人々による批判・検討と今後の活動の進展にあわせて豊かに発展し、変化していくものであることはいうまでもない。
 

第 1 条(目的、名称、所在地)

1、本組織は、2003年11月30日、諸個人の自立・自発の意思とその「志」、同志的信頼と友情のもとに成り立つ「自由な討論の場であると同時にブルジョア社会の変革をめざす政治行動組織」である一つの任意の結社として結成された。
2、本組織の目的は、資本と国家を廃絶していく運動を通じて、日本列島弧から北東アジアへ、さらに世界へ、その平和と民衆自治を、あらたな「協同社会(アソシエーション)」の実現をめざすものである。
3、本組織は、「プログラム」と会則前文の魂とその志向をめざして、社会的諸個人の自立・自己解放の多様な社会・政治・文化運動を拡大・発展させるために活動する。これは「党・解放組織」の目的が、その自己拡大にあるのではなく、革命の主人公たる大衆自身の自覚と自律・自治の拡大、その内部に存在するエネルギー・英知を引き出し、解き放ち、強化するために奮闘することが、全活動の内容であると考えるからである。だからこそ大衆の自律的内発に徹底的依拠する長期にわたるその運動過程において、決して「わたしたちだけが真理である」と考えず、複数の多元的な組織・運動の存在、革命過程への多様な構想があることを積極的に認め、志を同じくする人々とともに広く力を合わせ、「多様性の下での統一」を実現すべく努める。
4、本組織の名称は、「協同・未来」 (英語表記 the new communist association for the future)と称し、連絡事務所を設ける。

第 2 条(構成、会員と賛助・協力会員)

1、本組織は、国籍を問わず個人参加を基本とする。
2、本組織は、「プログラム」への支持の表明、本会則の承認、会費の納入をもって、誰でも会員、賛助協力会員になることができる。
3、賛助協力会員は、大会や各種の議論に参加し自由に発言できるが、選挙・被選挙や議決には参加できない。
4、参加の手続きは、当事者の参加表明と会員2名の推薦を必要とする。他の政治団体、政治グループの構成員であっても参加には何の支障とならない。

第 3 条(会員の権利)

1、会員は、各機関、各委員会の討議・意志形成過程に参加し、自由に意見をのべ、決定に異議のある場合には、行動を留保することができる。
2、会員は、公開の原則のもとで、重要な諸会議の組織内の討議・諸決定について知り、それを組織内外に公開を要求することができる。 
3、会員は、必要な場合には分派、ならびに会員間の自由な交流(フラクション、フォーラムなど)、研究サークルを形成することができる。
4、機関紙、ホームページに自らの見解の掲載を求める権利をもつ。
5、各機関の代表者の自由選挙とそのリコールなどを行う権利をもつ。

第 4 条(会員の義務)

1、会員は会費を決められた時期までに収める。 
2、会員は、「会則」に従って決めた諸決議・決定を尊重して能動的に活動する。
3、会員は、本組織の目的を尊重し、諸個人の諸状況に即して、社会運動の内外で連帯・協働し、その発展のために友情をもって助け合い、支えあって行動する。

第 5 条(矛盾、少数派の権利、内ゲバ廃絶)

1、矛盾のない「一枚岩の党」なるものはありえない。組織が生きて闘っている以上、あれこれの矛盾は必ず発生する。この矛盾、生まれてくる差異と異論こそ、積極的に相互啓発と発展の契機にすべきである。
2、少数派が形成されたときには、自己の名において組織文書を発行する権利を保障する。それのみならず本組織は、これら少数派の出版物を配布し、機関誌紙にこれらの見解を掲載する義務を負う。
3、意見の違いを、物理的肉体的暴力、それを背景とした脅迫・拉致・テロルなどによって解決するような行為は、わたしたちのめざす運動の基本原則・モラルとは無縁である。よって本組織は、「コミュニズムや革命」の名において、人の尊厳を壊し、かけがえのない命を奪い、傷つける「内ゲバ・粛清」をゆるさない。この観点から、以下の諸点を合意する。
@、異論・意見の対立を恐れず、徹底した討議を行い、批判と論争に当たっては、瑣末な言葉尻でなく争点を明確にした上で、寛容に振る舞い、友情をもった理解と節度ある態度が求められる。
A、レッテル貼り、誹謗・中傷をしない。

第 6 条(脱退)

1、「脱退」は自由である。
2、6ヶ月間会費を払わない場合は、これを脱退とみなす。 
3、会員が会則を違反したり、その諸原則に著しく違反し、その結果重大な政治的経済的損害を与えた場合は、まず当事者に助言し、注意を促すが、それでも改まらない場合に脱退を勧告することがある。この脱退勧告が受け入れられない場合は、除名をすることがある。当事者は、脱退勧告・除名に納得がいかない場合は異議申立を行ない、公正に組織された仲裁委員会で自らの意見表明を行ない裁定を受けることができる。
4、脱退者、除名者の再加盟はこれを認める。ただし、当事者の脱退・除名後、再加盟を認めない期間を当面2年間とする。

第 7 条(組織原則)

本組織の組織原則は、これまでの古い型の党の「民主的中央集権主義」原則と決別し、構成員(党員)主権、分権・自治の民主制、協同・直接民主主義、公開性の4原則である。

第 8 条(組織)

1、本組織は、三角形・垂直の中央集権型の傘組織形態をとらず、自立的連合の「水平的根茎的ネットワーク多様体」(リゾーム的アソシエーション)の組織形態である。
2、基本組織は、ネットワークの結び目となる「コア(細胞)」である。会員は、なんらかの「コア(細胞)」に所属して、活動する。但し、会員の諸条件によっては個人で活動する場合もある。生産・再生産点の協働の場(各職場・地域・居住区)を多様な回路でつなぎ、自治の自己権力と生産を組織するために、多様な「コア(細胞)」を組織する。
3、全国機関は、総会と全国調整委員会である。代表者(共同代表)および事務局長は、全国調整委員会で選出される。
4、総会は、本組織の最高の決定・立法機関であり、1年に一回開くものとする。総会議事は、事前告示される。すべての総会決定は、総会後全構成員に提示され、事後承認を受ける。
5、全国調整委員会の委員は、総会において選出され、総会から次の総会まで総会決定を実行する任をおう。全国調整委員会は、「全国・全体という部分」を体現しているにすぎないという認識にたち、思想・理論的活動、全国的運動・活動の調整および地方・コア(細胞)諸組織への援助機能を中心とする。任期は1年とする。またその実務を担う事務局を構成する。
6、そのほかに「顧問」、意見の対立などの「仲裁委員会」、会計・運営を監視する「監査委員会」を設置する。

第 9 条(組織運営)

1、本組織の運営は、総体として、地域と「コア(細胞)」の自立・分権的連合の運営を基本とし、全国性と地域性をたえず調整し、たえず動的に結合し、統合してゆく双方向的性格をもつ組織として運営をする。
2、上級・下級機関という概念は存在させず、地域組織・「コア(細胞)」の自由は上部から保証されるものでなく,自ら備わっているものと認識し、独自の活動費の設定、独自の機関紙など自由にもつことができる。 
3、自由選挙。(各機関の代表者は、自由選挙にてきめる。基本として任期1年)
4、組織のあり方・運営が、男性中心にならないようにあらゆる水準・領域で女性の「過小代表」の克服をめざす。
5、心身障害者などの参加を歓迎し、その独自の活動の諸条件、独自組織を自立・同権的に考える。
6、日本列島弧社会の形成と近代日本の成り立ちから、アイヌ・沖縄・在日朝鮮民族、さらにはアジアの視点を持つ組織として、その参加を歓迎し、それらの独自組織を自立・同権的に考える。
7、構成員「主権」の直接・参加・協同民主主義と「リゾーム状」の主体の討議・意思決定・結合・協働の独自のシステムを創造し運用する。この実現のためにインターネットコミュニケーション道具としての導入による「技術的システム」を、「紙」によるそれと併用しつつ、開発・発展させ、運用する。

第10条(財政) 

1、本組織の財政は、会費、賛助協力会費、カンパ金、事業収入とする。
2、会費は自己申告とし、月額3000円を基準とする。賛助協力会費は月額2000円を基準とする。ただし、家族構成とその生活状況、失業・半失業状態、その他の事情を考慮し、減額もしくは「会費」の一定期間の免除をすることができる。

第11条(会期)

基本として、1月開始、同年12月末日とする。 会計年度もこれに準じ、1年ごとの総会で、報告し監査を受ける。

第12条(準則)

この会則は、開かれており、会の活動の進展にあわせより豊かに、発展的に改正されていく。会則の改正は総会でおこなう。また、細則が必要な場合は全国調整委員会で作成し、基本組織「コア(細胞)」、地方組織での討論に付し、総会で承認を得るものとする。

以上。
以上の会則は、2003年11月30日の「協同・未来」発足総会で決定された。


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