第85号 国鉄闘争団ハンスト宣言 吉兆 教科書検定撤回意見書 地方からの報告

「JR採用差別」全面解決を!
国鉄闘争団佐久間氏のハンスト宣言
 この日の集会に向け、各地で諸行動が積み重ねられ、当日前段には、「鉄道運輸機構」、「国土交通省」前での抗議行動などを闘い、午後六時三〇分より、「二〇年目の節目、総力を上げた戦いで勝利を!『JR採用差別』全面解決を迫る十一・三〇全国大集会」が開催されました。野音会場は、満杯となり、支援者に入場してもらうために国労組合員が場外に待機するなど、七三〇〇人の労働者、が参加し、全動労訴訟判決、鉄道運輸機構訴訟判決などの裁判闘争の勝利と、政府に対する政治的解決に向けた節目となる大集会となりました。
 最初に、高橋伸二国労中央委員長が、主催者挨拶し、一年前に四者四団体を結成し解決要求に向けたさまざまな取り組みを 行って来た事、今や四党合意の二の舞はしないこと、参院における与野党逆転の政局の変化などが述べられ、政治解決の勝利への決意が述べられました。
 この集会の後に、十二月十一日にハンスト宣言をおこなった、国労闘争団佐久間忠夫氏の声明の一部を紹介します。

ハンスト宣言
佐久間忠夫(元国鉄運転士・七六歳)
 中曽根元首相は二〇〇五年NHKテレビで「総評をつぶし社会党をつぶすために、分割民営化で国労をつぶした」とかたっています。白昼堂々と組合差別をし、不法行為をしたのは時の政府だったのです。わたしは何の理由も無く電車運転士の職を下ろされ、倉庫のようなところに閉じ込められ、草むしりをさせられた上に解雇させられました。一九四五年敗戦の年に国鉄に入社してから四二年目でした。
 七六年生きてきてわかったことは、国、政府とは必ずしも万全ではなく戦争をしたり、市民を弾圧したりすることです。その苦い経験の中から現在の世界に誇る平和憲法が生まれました。また市民には間違った方向に行く政府を正す責任もあると憲法は言っています。
 一人一人の人間の力は小さくても、人らしく生きていくために声を出し、行動することが人間としての権利であり義務でもあります。この思いで私は、八二時間のハンガーストライキを国会前で行います。
 わたしは、政府に以下のことを要求します。
一政府は二〇年間の不法行為の責任を取れ
一政府排日も早く、わたしたちの雇用、年金、解決金の要求に応じて解決をはかれ
二〇〇七年十二月十一日(報告者木田)


1月15日に注目!
「船場吉兆」団体交渉
 第1回団体交渉以降のことを、以下に簡単に記載。

12/1 第2回団体交渉
12/3が希望退職募集で賃金の1ヶ月分の提示。期限が切迫していること条件が合わないことで、組合は拒否。おかみさん(佐知子取締役)土下座。
12/6 第3回団体交渉 12/3と同じ条件の為、再度拒否
12/7 パート社員(有川さん、長井さん)2名が記者会見
12/10 農水省へ改善報告書提出、会社記者会見。女将さんの喜久郎取締役へのささやき(頭が真っ白になったと言いなさいという)が、TVで大きく報道される。
12/11 全社員に対し12月15日を期限として希望退職募集が判明 団体交渉の要求と希望退職募集条件に対する要求。
12/14 船場吉兆へ団体交渉の申し入れ行動 入り口に鍵をかけ本店に入れず。船場吉兆前、記者会見。
12/17 第4回 団体交渉 農林水産省への改善報告書の要約の入手、希望退職募集の結果確認 全社員184名中106名が応募
今後の船場吉兆の方向性について、来年1月15日までに決定し、組合員の雇用は1月15日まで賃金100%保障。
 パート社員の代表である、有川さん、長井さんの記者会見での、受け答えも余裕が出て来、闘いに対する意識も高くなってきた。船場吉兆闘争に注目し、今後の支援をお願いします。 以 上
詳細は次号に。


文部科学大臣 渡海 紀三郎 殿
沖縄戦教科書検定意見撤回を求める要請書
 本年3月末、文科省は08年度に使用される高校日本史教科書の検定結果を公表しましたが、以来、沖縄戦における強制集団死、いわゆる「集団自決」について日本軍の強制を示す記述を削除させた検定に対し、沖縄県民をはじめ全国から強い怒りがまきおこっています。沖縄では、9月29日には11万人を超える県民が結集して「教科書検定意見撤回を求める県民大会」が行われました。10月15・16日には170名におよぶ沖縄県民大会代表団が上京し、政府・文科省をはじめ各方面に要請行動を行いました。首都圏においても、県民大会代表団の行動に連帯する「10・15教科書検定意見撤回を求める総決起集会」が開かれ、会場は650名の参加者で溢れました。またこの間、沖縄県以外の各地方議会でも「検定意見撤回の意見書」が次々と採択されるなど、検定意見撤回を求める声は全国へ大きく広がっています。
 にもかかわらず政府・文科省は、教科書会社からの「訂正申請」は受け付けたものの、沖縄県民大会での要求である「検定意見撤回」はかたくなに拒否しつづけています。今回の検定意見が内容的にまったく根拠のないものであるばかりでなく、手続きの面でも学問的に公正な審議をへたものではないことがいよいよ明確になってきました。このような検定意見は、それが付されるにいたった経過と責任の所在を明らかにしたうえでただちに撤回すべきです。訂正申請の受理によってあいまいな決着をはかることは到底許されるものではありません。
 「沖縄戦 教科書検定意見撤回を求める12・3全国集会」に結集した私たちは、いまだ検定意見撤回を拒否しつづけている文科省の姿勢に強い怒りをこめて抗議し、下記の通り、文科省に対して要求します。

1,文科省は沖縄戦に関する検定意見の誤りを認め、ただちに撤回せよ。そのために必要ならば検定意見撤回を可能にする規則を制定すること。
2,文科省は、各教科書会社から提出された訂正申請を認め、沖縄戦の真実を正しく伝える教科書記述を回復する措置をとること。
3,そのさい、訂正申請の内容とその処理に関する経過をすべて公開すること。
4,文科省は、誤った検定意見が付されるにいたった経過と責任の所在を明らかにすること。
5,文科省は、沖縄戦に関する誤った検定意見が付される事態が二度と繰り返されないようにするため、「教科用図書検定基準」に「近隣諸国条例」に相当する「沖縄条項」を加えること。
6,文科省は誤った検定意見が付される原因となった検定制度の問題点を究明し、検定制度のあらゆる面にわたって抜本的な改善措置をとること。

2007年12月4日             
「沖縄戦 教科書検定意見撤回を求める
12・3全国集会」参加者一同

連絡先:大江・岩波沖縄戦裁判を支援し
    沖縄の真実を広める首都圏の会
略 称:「沖縄戦首都圏の会」

地方からの報告 …………………………………………………(17)
このままでは、コメづくりが
できなくなる農民が増加する!

野添憲治

米価下落、秋田県の農家の実情

 ことしの秋は食品の値上がりが続いている中で、主食のコメは価格が大きく下落したまま、なかなか値上がりできずにいる。自分の家で消費する保有米の量もギリギリまで減らして出荷した農家が多く、売れる手持コメはもうない。間もなく訪れる冬の中で、稲作農民たちは、今後も農業をやっていけるかどうかの瀬戸際に立たされている。
 コメの価格の値下がりは、過剰作付けが解消せず作況指数が平年並みの99でも、23万トンの過剰米がでる見通しになったことが背景にある。また、全国農業協同組合連合会(全農)がことし、農家から販売委託を受けた際に支払う「仮渡し金」を大幅に引き下げたことも、相場を押し下げているとみられている。
 秋田県の場合、全農秋田県本部が、農家が仮渡し金で保険や肥料費などの決算をしていることを考慮し、全農全国本部が示した額より三〇〇〇円上乗せして、60キロあたり一万円(あきたこまち一等B)とした。だが、それでも前年より一六五〇円の減額となった。農家に聞くと、「機械の修理費は毎年のようにかかるし、一万円では厳しい」と言っていた。
 ことしの米価を決定づける全国米殻取引・価格形成センターの第六回(一〇月三日実施)の「あきたこまち」の60キロの落札加重平均価格は一四、四七九円(包装代、消費税等を含む)であった。前年産同月の落札加重平均価格は一五、五一二円だったので、ことしは一〇三三円安くなっている。あきたこまちはその後の第七回(一〇月一〇日実施)で一四、三七七円と前回よりも一〇二円安く落札されたが、その後は入札取引が成立していない。おそらく全農秋田県本部は第七回の価格を中心に取引しているだろうが、大_村で大規模農業をやっているAさんの場合をみてみよう。Aさんは一五ヘクタールの田をもち、年間約一四〇〇俵のあきたこまちを出荷しているが、ことしは一四〇万円の売り上げ減となり、七人家族で手元に残るのは二〇〇万〜三〇〇万円だという。これから農業機械や教育ローンの支払いがあり、生活費にまわすカネも不足する状態だ。JA大_村からの借り入れは八年前までは七〇〇万円ほどだったが、現在は借り入れ限度の二五〇〇万円に迫っているという。このままではコメを再生産できない状態になっている。大規模な田をもつ大_村でもこんな厳しい状態であり、小規模な農家の場合はさらに苦しい。

米集荷業者の場合

 もう一方の米集荷業者の動きを、わたしの住む秋田県能代市を中心に見てみよう。新米が出荷されたころに業者が農家から買い上げた価格は、あきたこまち一等が玄米で、60キロ一一、六〇〇円であった。全農秋田県本部の仮渡し金が一万円では厳しい農家が、現金がすぐ入手できる業者に売り急ぎ、この低価格が生まれた。この時期に農家の支払いが集中しているので、現金が必要だった。ところが、その後に県北の各地が水害に襲われて大きな爪跡を残し、収穫ゼロの水田が続出した。また、平年作といわれながら実際に収穫すると数量が不足し、品薄感がうなれた。それを反映して業者の買い上げ価格は一一月に入ると一三、〇〇〇円に値上がりしたが、この時には売れるコメを持っている農家はあまりいなかった。しかし、一一、六〇〇円の売値では、「肥料、農薬、機械の減価償却費などを引くと、労働費はゼロになる。コメを再生産する余力はない」と、知人の農民は言っている。
 最近の米価は、作況指数が74と大不作だった一九九三年産米で二三、六〇七円、同じく作況指数が90だった二〇〇三年米で二二、二九六円になるなど、不作の年には価格が高騰するものの、長期的には値下がりを続けている。中・小規模の農家にとっては米の収穫率が悪くなり、「米価がさらに下がるなら、コメづくりはやめるよりない。」いまも田んぼからの利益はほとんどないのだから」と言っている。

農民票ほしさの対策では、対策にならない

 この米価下落に対して農民票を取り戻したい政府は、@備蓄米を一〇〇万トンまで積み増すA別に一〇万トンを飼料用に回すという対策を一〇月二六日に決めた。これで供給が引き締まり、価格が上昇に転じる可能性が高くなった。米卸大手も、「相場は上がるだろう」とみている。わたしの住む小都市の米業者も「少しは上がるのではないか」と言っているが、これを書いている段階(一一月二〇日)では、値上がりに転じたという声は聞かない。仮に値上がりしたとしても、、それは来年の五月ごろまでの話で、その後は相場米が出てくるうえにコメに虫が入るので値上がりは止まる。しかし、これから値上がりしたとしても、コメの手持ちがない農家にまったく影響がない。利益があるのは全農とか、米卸大手だけで、農民は救われない。自給率が四〇%を割っている日本の食料事情と、コメづくりが出来なくなる農民が増加する日本は、これからどうなるのだろうか。


 第85号 国鉄闘争団ハンスト宣言 吉兆 教科書検定撤回意見書 地方からの報告