第81号(2007年7月号) 候補者へのアンケート結果 6.15日比谷野音集会に1000人 ゴムボートカンパ 地方からの報告

改憲反対の候補者を参議院へ!
9条改憲、88%「反対」
市民グループが全候補者にアンケート
候補者調査に自民党答えず
参院選公示日の前日の7月11日午後、東京・永田町にて「2007年参院選憲法9条アンケート実行委員会」が記者会見を開き、憲法9条の改正と集団的自衛権の行使への賛否を全国の立候補予定者にアンケートし、その結果を公表しましたので、一部をお知らせします。なお、公示日12日、東京新聞朝刊が、当日の記者会見の模様と東京・神奈川の回答結果を報道しています。今回選ばれる国会議員は、今五月に強行された国民投票法の施行が3年後に控えるので、その「改憲」発議に関わることになります。あの候補者は、改憲―「賛成」?「反対」?(本紙編集部)

プレスリリースより
 立候補予定者に対する2007参院選「憲法9条アンケート」集計結果

●公表に当たって

 第21回参議院議員選挙立候補予定者に対する「憲法9条改憲アンケート」結果がまとまりました。アンケート状送付数は、 354、回答数154、回答率42・37%でした。
 昨日7月11日の記者レクチャーには、4社が来てくれましたがこちらも暫定的な報告しかできませんでした。マスコミの知人、友人がおられる方は情報を提供してください。2007/07/11

2007参院選憲法9条アンケート実行委員会
●共同代表

 尾形 憲(イラク派兵違憲訴訟の会・東京)
 榎本信行(平和に生きる権利の確立をめざす懇談会)
 和田隆子(第9条の会・オーバー東京)

実行委連絡先:イラク派兵違憲訴訟の会・東京気付
FAX:03-3389-0411
メールアドレス:http://comcom.jca.apc.org/iken_tokyo/index.html

 国民投票法が成立し、3年間の凍結期間は設定されましたが、実質的には次国会から憲法改正案作りが始まる可能性が高まりました。明日公示される第21回参議院選挙の当選者は、6年間の任期のなかで、ほぼ確実に憲法国会に当面することになります。このように憲法問題が国政選挙の争点になっているのに、態度を明確にしたがらない立候補予定者がいます。このために、私たちはアンケート運動を行いました。
 質問は単純明快に、「日本国憲法第9条を改正して、自衛隊を国防軍として認知し、集団的自衛権を行使できるようにすることに」賛成、反対、どちらとも言えない、の3択としました。 重要かつ微妙な問題に3択では答えようがないという方のために、政策公開HPアドレス等も同時に紹介することにしました。6月末までに立候補の意志を公表していた354名に対して、7月3日から4日にかけて、現議員には議員会館へのポスティングで、他の方には佐川メール便で依頼状と回答用紙をお届けし、8日からは催促ファクスも送付した結果、締切の10日までに154名からファクスで回答を得ることができました(回答率42・37%)。
 現国会議席の多数を占めている9条改憲派が、アンケート回答者のなかでは少数派であることに注目したいと思います。また、現政権党公認の立候補予定者に未回答者が多いことも注目に値します。ただし、私どもの受信ファクスが1回線しかなかったため、混雑して送信できなかった方もあると思われ、未回答者のすべてが回答拒否者とは考えません。
 今後はネット情報がより重要な役割を果たすことになると思われます。多くの立候補予定者がHP、ブログを開設していますが、政策を詳細に展開するものが少なく、また読者の質問・意見を受けるための宛先が記されていないものが多いのは残念です。
 このアンケート結果を多くの市民団体等のHP・ブログ等に掲載し、憲法問題が選挙の争点であることを明らかにする運動をさらに広げたいと思います。公示直前の多忙な時期に回答を寄せてくださった立候補予定者のみなさんに感謝いたします。


●第21回参議院議員選挙立候補予定者へのアンケート項目

あなたは日本国憲法第9条を改正して、自衛隊を国防軍として認知し、集団的自衛権を行使できるようにすることに賛成ですか? 反対ですか? 次の3択からお答えください。
 1.賛成
 2.反対
 3.どちらとも言えない

注――空欄は未回答、立候補予定者の順番は主催者資料による。敬称略



●●●● 選挙区政党など●●●回答


 新井哲夫●●●●東京●●無所属
 大河原まさ子●●東京●●民主●●●●●2 
 川田龍平●●●●東京●●無所属●●●●2 
 黒川紀章●●●●東京●●共生新党  
 沢田哲夫●●●●東京●●無所属●●●●2 
 杉浦ひとみ●●●東京●●社民●●●●●2 
 すずきかん●●●東京●●民主●●●●●2 
 鈴木信行●●●●東京●●維新新風●●●1 
 田村智子●●●●東京●●共産  
 東条由布子●●●東京●●無所属
 ドクター中松●●東京●●無所属  
 中村慶一郎●●●東京●●国民新党●●●2 
 保坂さんぞう●●東京●●自民  
 又吉光雄●●●●東京●●世界共同  
 マック赤坂●●●東京●●スマイル  
 丸川珠代●●●●東京●●自民 3 
 山口那津男●●●東京●●公明 2 
 和合秀典●●●●東京●●フリーウェイ 2


 小林ゆたか●●●神奈川自民  
 斉藤さちこ●●●神奈川国民新党
 中島康夫●●●●神奈川無所属●●●●3 
 はたの君枝●●●神奈川共産●●●●●2 
 牧山ひろえ●●●神奈川民主●●●●●2 
 松あきら●●●●神奈川公明  
 溝口敏盛●●●●神奈川維新新風●●●1 
 水戸まさし●●●神奈川民主●●●●●2 
 和田茂●●●●●神奈川社民●●●●●2


 上田剛史●●●●大阪●●無所属
 梅村さとし●●●大阪●●民主●●●●●2 
 白石じゅん子●●大阪●●国民新党  
 白浜一良●●●●大阪●●公明  
 谷川秀善●●●●大阪●●自民●●●●●1 
 服部良一●●●●大阪●●社民●●●●●2 
 林省之介●●●●大阪●●無所属  
 宮本たけし●●●大阪●●共産●●●●●2


 植本完治●●●●岡山●●共産  
 片山虎之助●●●岡山●●自民  
 北川誠●●●●●岡山●●維新新風  
 ひめいゆみ子●●岡山●●民主●●●●●2


 糸数慶子●●●●沖縄●●無所属●●●●2 
 西銘順志郎●●●沖縄●●自民



6・15日々谷野音集会に1000人
集会宣言
 私たちは今日、この日比谷野外音楽堂に、「9条改憲を許さない」という決意を表明するために集まりました。私たちは、昨年の6・15デモを出発点とし、本年3月から5月にかけて国会前でのリレー方式の座り込み・ハンストを行ってきました。こうした行動の中で得た、9条改憲に反対の人たち、疑問を持つ人たちとのふれあいを糧に、私たちは今日のこの集会への力を積み上げてきました。
 私たちは、組織の指令や命令によってではなく、一人ひとりの個人として、自分自身の意志と決意に基づいてここに参加しています。
 自由民主党が発表した「憲法改正草案」によれば、第9条は「自衛軍を保持する」と改訂され、「国際社会の平和と安全を確保するために」という名目の下に、現在イラク出兵に見られるような他国での戦争に参加することが認められ、さらに「緊急事態における公の秩序を維持」するためと称して、国民に対する国家統制を行える枠組みが作られようとしています。そしてこれらの一部は、「解釈改憲」という形で既成事実化されつつあります。安倍首相が指示した「集団的自衛権」の見直しも、こうした動きの一つと考えられます。
 現在、暴力、戦争、殺し合いが世界中で繰り広げられている中で、私たちは現行憲法の第9条が示す「武力行使の放棄」および「戦力の不保持」を、世界的な価値規範として広げることこそが大切だと考えます。これに逆行するのみか、日本を軍事大国化することにつながる第9条改憲を私たちは許すことができません。
 ここに集まった私たちは、「9条改憲阻止」という点を除けば、様々な意見の相違を持っています。しかし今、私たちは国の先行きを危うくし、民衆に再びかっての危難と悲惨な状況をもたらす9条改憲を許さないというこの一点での一致を大切にし、小異を残して大同につくという共通の了解のもと、ここに集まりました。
 かっての運動の中には、意見の一致点よりも相違点を強調し、ある場合には暴力的対立抗争に及ぶという傾向もありました。私たちはこうした傾向を、運動の利益よりも政党・党派の利益を優先させるものであり、有害無益と考えています。
 私たちは、さまざまな人たちやグループ・組織が、改憲に反対する行動を起こし、研究会や講演会を組織してきたことを知っています。私たちは先行する運動に学び、連帯し、運動の輪を広げていきたいと思っています。
 本日のこの集会を出発点として、私たちは、「9条改憲阻止」のために今後も参加者それぞれの創意工夫と、それぞれの生活に即した運動を続けていきたいと思っています。自民党と公明党などが強行採決した国民投票法によれば、3年後には憲法改正が発議されるかも知れません。今日ここに集まった私たちは、7月の参議院選挙を始めとして、国政・地方選挙において、9条改憲反対派の議員が議会で多数を占めるよう投票するのは勿論、自分の職場や学園、自分の住む地域、自分の関わる組織・サークルなど、あらゆる場所で、9条改憲阻止の運動を広げていく決意を表明します。
 私たちはすべての人々に呼びかけます。9条改憲を許さないため、共に力を合わせていこうではありませんか。
  2007年6月15日

「9条改憲を許さない6 ・15共同行動」

辺野古にゴムボートを!
●再度のカンパのお願い


名護サポーター・東京 
 現地「辺野古通信」をご紹介し、
 再度のカンパのお願いをします。

「皆さんのご協力により導入された「サーニー・アル・サラーム」(平和を創り出す者達の意)が大活躍していますが、現在行われている圧倒的な物量に対応し、いまのわたし達の使える船の体制はあまりにも貧弱です。カヌー隊の安全を守る上でも、また新たな阻止活動を迅速に行うためにも、新たにもう一艇ゴムボートを購入せざるを得なくなりました。どうか再度のカンパをお願いします。
 レスキューなどで使用する本格的なゴムボートは、スピードが速く、船の高さが低いため海面により近く、海上のカヌー、ダイバーの救助に大きな力を発揮します。また施設局が辺野古の海を急襲した場合でも迅速に対応することができます。
 現在、すでに疲労のため声も出なくなりつつある70代のカヌー隊メンバーからみなさんへのカンパ協力へのお礼を兼ねた報告のメッセージを紹介します。
「サーニー・アル・サラーム(平和を創り出す者達)の活躍は目を見張るものがあります。購入のタイミングは大正解でした。現在わたし達の船は辺野古の港を使う許可が得られず困っていますが、ゴムボートは砂浜からカヌーとともに出せるのです。スピード抜群で作業船に張り付いて走り、飛び込み隊が作業ポイントに潜ります。わたし達カヌー隊はその上を確保し、ダイバーの安全を守ります。作業船とセットの警戒船はスクリューを鳴らして上を走ろうとするのですが、カヌー隊は体を張って守りまもっています。作業船を次の作業ポイントに移動させないため、わたし達は船のへさきの前にカヌーごと体を入れT字型にカヌーが張り付きます。そうすると彼らは動けないのです。海上阻止隊は体を張って時間をかせいでいます。米軍新基地建設を許さない世論の喚起を切にお願いしたいと思います」(辺野古通信) 
●ゴムボート・カンパ振込先
 郵便振込み口座 
 00120・3・761973
 口座名 名護支援サポーター東京事務所
(未来の郵便口座に振り込む時は必ず「ゴムボート」と明記ください)
(13)

「脱北者」の漂着

 今年の五月二日、古くて小さな船で、北朝鮮(わたしはこう書かず共和国と書いているので、以下共和国とします)を脱出した家族四人が、青森県深浦町の深浦港に漂着するという事件があった。四人は、二週間ほど日本にいたが、茨城県の入管関連施設に入れられて隔離されたまま、成田空港から韓国に飛び立っていった。こんな騒ぎを追うことが大好きな日本のマスコミは、韓国に着いた四人のことも伝えない。もう忘れかけている人が多いのではないだろうか――。
 わたしの住んでいる所から車で一時間半ほどの深浦港に四人が漂着したという報道が大きくでたとき、二つのことを思った。一つは、共和国をバッシングすることのみに使ってきた拉致が、マスコミに登場しなくなっていたので、今度はどんな方法でやるのだろうかと思っていた矢先のことだったから、これかと思って報道を注意して読んだ。最初は服装も貧しく、パンも一個食べられるかどうかの生活だと報道していたが、三日後になると、男の服装はちゃんとしていたし、女性は長い髪をうしろに束ねており、「生活が苦しくて逃げてきたようには見えなかった」と、直接見た人の印象がでるようになった。その後に、「こんな形で工作員も来ているのかと思うとぞっとする」という漁師の話がのり、六日には県警のヘリで茨城県の施設に移された。深浦港に漂着後に警察に保護されてから、四人は、一度も報道関係の前にさえ姿を見せることもなく、韓国に去った。四人が日本を去るときは、成田空港でビニールシートで覆ったタラップを上がって機内に消えたというが、「本当に脱出してきた人たちだろうか」と思われる点がいくつもある。だが確実な証拠があるわけではない。

選挙が近づくと不思議な事件が

 二つには、選挙が近づいてきたことである。日本海側では国政レベルの選挙がある前の半年から一年ぐらいの間に、不思議な事件が起きているのである。そのなかでも特に大きいのが、一九六三年に秋田県能代市で起きたスパイ事件である。
 この年の四月一日の朝、能代海岸をマラソンの練習で走っていた男性が水死体を発見して能代署に届け出た。「一人はうつ伏せで、ソ連製のピストルをバンドにつるして所持していた。もう一人は救命胴衣をつけて、仰向けに倒れていた。ま北側には黒いゴムボートが見つかった。長さ三メートル、幅一・三メートルで、大人三人は楽に乗れる大きさ。中には無線機、背広、下着などが入ったリュックサックの他、歯みがき、ブラシ、ピース、アメリカ紙幣で一万ドル、日本円で六万円などが入っていた。とくに無線機には音楽ブックに書かれた乱数表(暗号解読表)も発見された」(「北羽新報」四月二日)と、警察発表がそのまま記事になっている。
 それから、さらに一ヶ月以上たった五月一〇日朝に、米代川河口近くの海岸で、国防色の防寒ズボンをはき、乱数表のほかドル紙幣を持った男の水死体が発見された。この三人は、共和国から送り込まれた秘密工作員で、治安当局は、「工作員の任務は日本を通じて米軍、自衛隊や在日朝鮮人の動向を掴むことにある」と発表している。この年は地方選挙のほか、十一月に総選挙がおこなわれた。

「密入国者に気をつけよう」のポスターが

 その後も砂浜に埋められた乱数表やピストルが発見されたと
発表があったが、実物は報道関係だけに公開された。また、ある年になると、「密入国者に気をつけよう」と印刷されたポスターが海辺の建物に貼られたり、住民を集めて密入国者に注意をしようと呼びかけて、不安をかきたてるようにしてきた。
 本年の六月十一日にわたしは、四人が漂着したところに行った。かれらの乗った船が最初に日本人と接触したのは深浦漁港でなく、北に約九キロほどの風合瀬(かそせ)漁港だった。漁港の脇に鳥居崎と呼ばれる小さな岬があって、その根っこの所にくっついている小さな漁港だった。四人が乗った小船は、二日の早朝に、その漁港のそばで漁師と会ったが、一目見て日本人じゃないと思ったそうだ。手を振って何かを言ってくるけれども、その意味もわからないので、深浦港だったらわかる人がいるだろうと考えて、深浦の方を指差して向こうに行けと叫ぶと、船は行ったのだと、深浦港の人は語っていた。風合瀬(かそせ)漁港にいくと年配者が二人いて、ウニを殻から取り出していた。最初に会った人に会いたいというと、顔をこっちに向けて首を横に振っている。「俺は日本人だ」って言っても首を振っている。ははあ!口止めされているんだなとわかった。何も聞けなかった。
 漁港の古びた建物に、印刷されたばかりの「密入国者に気をつけよう」のポスターが二枚も貼られていた。選挙はもう始まっていたのである。


 第81号(2007年7月号) 候補者へのアンケート結果 6.15日比谷野音集会に1000人 ゴムボートカンパ 地方からの報告