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2003/2/3

 

元中核派幹部、白井朗氏と角田富夫氏への
卑劣なテロ襲撃を糾弾する  

  (1)
 昨年12月18日、中核派(革命的共産主義者同盟全国委員会)の元政治局員、白井朗氏宅に数名の暴漢が押し入り、白井氏に全身打撲、肋骨骨折、両腕脱臼、左足骨損傷などの重傷を負わせ逃亡した。
 続いて一週間後の12月25日、中核派の元幹部、角田富夫氏が東京・中野区の路上で暴漢に襲われ、右眼上裂傷、肋骨骨折の負傷を負った。
 白井氏は、1959年の革共同全国委員会創設以来の幹部で、中核派離脱後は、同派のスターリン主義的偏向を批判する執筆活動を行ってきた。
 中核派は2001年の「第6回全国大会」特別決議で白井氏を「革共同から逃亡した反革命」と規定、白井氏の「断固たる粉砕」を公言してきた。
 2001年1月、白井氏宅は何者かによって放火された。
 角田氏は、「盗聴法に反対する市民連絡会」などの活動に参加するほか、公安調査庁のスパイとして活動してきた宮崎学と中核派との関連の問題に言及、この問題での中核派の態度を批判する言論活動を行ってきた。
 中核派は、『前進』2002年3月4日号、「反軍闘争に敵対し反階級的転向分子に転落した小西誠」において、小西氏と同じく角田氏に対しても、「政治警察・公調およびスパイ三島(弁護士の三島浩司)と同じ立場に移行」、「革命党に敵対する反革命の共同戦線をつくる役割を果してきている」として、「反革命」規定を公表してきた。

  (2)
 われわれは、白井、角田両氏の思想・立場、あるいはその言説・行動に関して、必ずしも同調するものではない。しかしわれわれは、白井氏と角田氏に対するテロ襲撃事件を、わが国のプロレタリア民衆運動に対する卑劣な分断、運動内部の民主主義への破壊行為として厳しく糾弾する。
 この度の二つのテロ襲撃事件は、それが同時期に連続的に起こったことと、両氏がこれまで中核派批判を行ってきたことから、同一の政治的目的をもって企図されたものと推断せざるをえない。だが今度の事件に関しては、何者がかかる卑劣な蛮行をなしたかは不明である。未だ「犯行声明」は出されていない。
 しかし、右に述べた歴史的経緯と中核派が両氏に対して「反革命規定」と「粉砕」を公言してきたことから、中核派は今度の事件に対して自らの態度を表明すべきであろう。
 中核派は今度の二つの事件に自ら関与しているのかどうか。もし関与していなければ、今度の事件に対していかなる態度をとるのか。賛同するのか、又は反対するのか。公の政治党派として、自らの態度表明がなされることを、われわれは強く要求する。それなしには人々の疑念を晴らすことはできない。

  (3)
 事件が起こった後、国家権力・警察当局は、こともあろうに白井氏宅と角田氏宅への家宅捜索を強行し、住所録、書籍、フロッピー等を持ち去った。また小西誠氏の社会批評社への捜査は同氏の抗議により断行できなかったとはいえ、その他反軍兵士宅への家宅捜索を強行した。われわれは、かかるテロ襲撃事件を口実とした国家権力の不当弾圧行為を厳しく糾弾する。
 右の事実は、卑劣なテロ襲撃が民衆運動への分断・破壊をもたらすばかりか、支配権力の民衆運動弾圧への恰好の口実を与えていることを如実に物語っている。

  (4)
 わが国の左翼運動内には「党派間の意見対立、党派闘争が存在する以上、内ゲバは当然である」とするエセ「理論」が永らくはびこり、未だにかかる謬論を振りまいている者もいる。今度のテロ襲撃を行った政治党派も同じ類であろう。
 このようなエセ「理論」はスターリン主義が持ち出してきたものであり、およそマルクス主義とは無縁の代物である。反スターリン主義を標榜する一方でスターリン主義の内ゲバ、テロ襲撃を断行する政治党派を、われわれはマルクス主義的政治党派とみなすことはできない。ましてその「反スターリン主義」など信用できるものではない。
 政治党派間の意見の対立は、公然と公開でなされるべきであり、広く民衆の審判を受けるべきである。その自信の無い者が自らへの批判者、異論への暴力的抹殺、人民内部の矛盾の敵対矛盾への意図的転化を企図するのである。

  (5)
 この数十年来、わが国の新左翼党派の多くは、反スターリン主義を掲げながら内部粛清と内ゲバによって際限なく分裂に分裂を重ねてきた。そればかりでなく大衆運動にも内ゲバの論理を持ち込み、大衆運動に分断と破壊をもたらしてきた。内ゲバは、こうした新左翼の全党派を巻き込んでいたばかりか、日本共産党を含む日本の左翼運動を覆ってきた「悪業」というべき問題である。その意味で、内ゲバはマルクス主義とプロレタリア解放運動への民衆の信頼を損ね、わが国プロレタリア・民衆運動の発展を大きく阻害してきたことは、厳粛な事実である。
 いまやわれわれはこのような誤りを克服すべき時である。これらの反省の上に立って、昨年らい『検証 内ゲバ』(社会批評社)発刊とシンポジウム開催に見られるように、内ゲバ克服のための協同作業が推進されつつある。われわれはこれらの作業を支持し、心ある人とともに協働してきた。
 内ゲバを克服するためには、その反人民的な反動的本質を思想的、理論的に批判し、その影響力を打破していかなければならない。同時にまた、内ゲバ党派の民衆運動への介入を排除していくべきである。それなしには、あらゆる民衆運動の民主的運営と発展は阻害され、広範な人々の結集を可能にしていくことはできない。
 今度のテロ襲撃事件に対して、政治組織や大衆組織のなかから次々に糾弾の声明が発せられている。この環をさらに大きくし、スターリン主義の「宿痾」ともいえる内ゲバ克服と民衆運動の新たな再生をめざそう。
                  2003年1月「コム・未来」運営委員会