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2001/11/7

 

「日の丸を掲げて、戦場に自衛隊出兵を強行する小泉政府を打倒しよう!

反戦自衛官は訴える

片岡顕二(反戦自衛官)

反戦・反軍の闘いを

  「自衛隊が危険な目にあう」と防衛官僚が発言したとたん、「腰抜け!」と罵声が飛んだ。「テロ対策法案」といわれている「米軍への軍事支援法案」づくりの過程での、与党協議における一コマである。

 政治家や民衆の意識のなかに、自衛隊が行かされる「危険」な場所とはどのようなものか、本当に理解されているのだろうか。
 自衛隊が行かされる「危険」な場所とは、自衛官が、たんに「死ぬ可能性」があるという場所ではない。敵対する日本の軍隊として認知され、「殺される」場所であり、軍隊として「反撃」、または、殺されるのを「防止」するために、敵対する現地の住民を「殺す」場所なのである。「腰抜け」論議でかたずけられる問題ではないはずである。
 さらに今回の「法案」では、「他国の領土」までが自衛隊の活動範囲。「殺し、殺される」危険性は大である。特に、兵站(後方)支援する輸送・補給部隊は、派兵された時点から任務終了時まで米軍の指揮下で行動するのである。この「米軍の指揮下」に入るということは、重大な意味をもっている。
 兵站(後方)支援計画は、米軍の軍事作戦計画の歯車のひとつ。ひとつひとつの歯車がうまくかみ合わさって、作戦が成功するのである。そこには、軍事常識である「指揮権の一元化」が、絶対に欠かせない要素である。
 つまり、一旦派兵され、米軍の指揮下に入った自衛隊の部隊は、作戦終了時まで、防衛庁長官であれ、首相であれ、直接指揮し動かすことは出来ないのである。付け加えて言うならば、日本の憲法・自衛隊法、さらには法案の「基本計画」さえも、派兵された自衛隊の行動に入り込む余地はない。アメリカ合衆国の基本法、連邦議会の「武力行使容認決議」に基づいて作成された、米軍の軍事作戦計 画の歯車のひとつとして動くのである。
 このことからも分かるように、民主党が主張する「国会の事前承認」は「絵に描いたもち」であり、「国会の承認が得られない場合は一週間以内に撤収」なんて、100 %あり得ないのである。さらに、法案の条文にある「支援活動を実施している場所の近傍において、戦闘行為が行なわれるに至った場合や予想される場合」に「活動の一時休止」または「避難」、そして「指定の変更」「中断」を防衛庁長官が「命じなければならない」とあるが、これも100 %不可能である。
 なぜならば、今回の「報復戦争」、アメリカにとって絶対に敗けられない戦争。そんな戦闘計画に、「勝手に撤収」されるかもしれない自衛隊を組み込むはずはないし、戦闘最中に「休止」「避難」、さらには活動を「中断」する部隊があれば、アメリカの「敗北」を意味するからである。
 要するに、兵站(後方)支援する自衛隊の部隊は、米軍に「白紙委任」の形で派兵され、行動するのである。「武器使用」などの国会内の論議は、派兵された時点から軍事常識によって「アワ」と消え、あとに残るものは、現場の行動をただ「追認」するだけの政府・国会の姿である。
 今回の戦闘のように、圧倒的劣勢な軍事力のタリバンが勝機をつかもうとすれば、後方の補給基地や輸送路をたたき、前線の部隊を孤立化させる作戦をとる。前線より後方の部隊との戦闘が激しくなる。そこには、自衛官の戦死も現実なものになると思われる。自衛隊に初めての戦死者。それは大きな物質力をもって日本全体をおおうであろう。
 戦死者を出した政府・権力者が倒れるのか。それとも逆に、戦死者をキャンペーンに利用し、一気に憲法改悪し「戦争国家」の道に突き進むのか。今まさに時代の大きな転換点に差しかかっている。
 反戦・反軍運動の大きなうねりを作り出そう!